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2012.01.17

父からのありがとう

年末年始に、親族の不幸がふたつありました。

父と長くやりとりのない兄弟も他界しました。

もちろん、私も全くわからない。

お通夜か告別式に行くかどうかと、父。

「兄弟なのに?

結婚式とは違うんだから、どんな手段を使っても、行ったほうがいいよ。

もう二度と、会えないんだよ、お父さん。二度と。

場所どこ?

(→埼玉。埼玉に親戚が住んでたんだ、初耳。おお、電車だけで2時間か、結構遠いね)

とにかくさ、えりこが全部調べて、

乗換えもわかりやすくて、割と時間もかからないのを準備しておくから、

安心して、行っておいでよ。」

「おお、そうだな」

「そうよ、ダディー」

父はまだ仕事をしているし、いつも車で電車にもあまり乗る機会がなく、

うちの家族はPCを使ったりもしないので、こういうのは私がやるしかない。

翌日、お通夜に行った父は、23時頃に帰ってきました。

「おかえりなさい、お父さん。お疲れ様。ゆっくりだったね。疲れた?」

「ああ、ただいま。でもスムーズだったよ。えりこ、ありがと。ありがとな。」

と、それからが、饒舌でした。

父は、あまり言葉が多い人ではないので、正直、ちょっとびっくり。

誰ちゃんに会ってこうだったとか、あの人と話してああだったとか。

「そうなんだ、へえ、よかったね」

ふんふんふんふんと聞きながら、父はいつも早寝だし、明日仕事初めだしと頭をよぎる。

「お父さん、お風呂沸いてるから、入って寝れば?明日から仕事でしょ?」

「ああ、そうだな。そうする!ありがとな、えりこ。ありがと、えりこ」

どうやら、父は相当嬉しかったみたいだった。

お通夜に行って嬉しいというのも、不謹慎だけれども、

久々に兄弟と会い、ほんの少しお酒を交わし、兄弟と話しをしたりのやりとりが、

とても、とても、彼の心の奥深くに触れ、いい風が吹いたようだった。

よかった。

そして、あんなに、「ありがとう、ありがとう、えりこ」と、

父に言われたのは、記憶を遡っても、人生初である。

思えば、父はずっと、「ありがとうを言われる側の人」だったのかもしれない。

ずっと一生懸命、仕事一筋で働いてきた父。

基本的に不器用で、お人よし。

心を痛めることから目を背け、気づかないでいようとしたこともあるだろう。

父だって、弱いとこあるのだ。

我慢したり、無理したりも、いや、そんなこと考える暇もなく、頑張り続けてきたんだと思う。

暢気で(かわいい)娘ふたりと母のために。

ならば、残された人生を、ほんの一ミリでも幸せに、

できることなら私の分も少しお裾分けして、豊かな気持ちでいてほしいと、

ただ、ただ、深く願う。

お風呂からでると、また父がはらりと現れ、

「じゃあ、寝るからな。ありがと、えりこ、ありがとな」と父。

ドアが閉まり、ほくそ笑んでしまった。

本当に嬉しかったみたいだ。

そして、私まで、相当に嬉しくなった。

まるで、素敵なプレゼントをもらったように。

こちらこそ、ずっとありがとうだよ、お父さん。

ちゃんと、わかってるんだろうか?

(伝わりにくい人なので)

それから後の父とのやりとりも、少し前とは変化している。

前より、ずっと関わっている感じなのだ。

残りの人生のページをめくるように、私も父に関わっていきたいと思う。

お父さん、幸せでいてよね。

ほんとに、ありがとう。

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感じる日々の記憶」カテゴリの記事

コメント

カッパさん、お元気ですか?

そうなんですよ、上機嫌によおくしゃべって驚きました。
びしっとは言ってないんですけどね。父の人生なので。
基本的に穏やかで優しい父ですが、残りの人生を積極的に関わっていくといいのにな、
といつも思ってました。
彼には彼の考えもあるし、また、かなり無頓着な部分もあると思うのですが。はは。
でも今回のことで、自らちょっと扉をノックすれば、また違ったものも見えてくるって気づいたんじゃないだうろか。何よりも本人が開放されます。
それはまた、やりとりをする私たち家族にもつながって、私もやはりほっとします。
いいことばかりじゃないけれど、「生きることは他者と関わること」だと思っています。

あ、スタジオにヨガッパカレンダー送っていただきましたね。スタジオで生徒さんたちをお迎えしています。届いた時、私とまきこは一緒にいて、「カッパさん、覚えていてくれて嬉しいね」って話してたんですよ。ありがとー☆
声が聞けてとっても嬉しいですhappy01

投稿: くらもとえりこ | 2012.01.21 20:15

やさしそうな、いいお父さんですね〜〜
迷っているところ、えりこさんが行くようにビシッ!と導いてくれたことが、ほんとうにうれしかったんですね。
いい娘をもってしあわせだ!!

うちの父もたいてい無口だけど、昔若かった頃の話を聞くと、すごくよく話すんです。
その話が、映画のように映像が浮かぶし、作り話じゃないのってくらいドラマチックでおもしろいの〜〜!
話すのがニガテっていうより、話す内容がみつからなくて、無口になってるだけのような気がする。。
いろいろ話題を振ってみたら、貴重な思い出話が聞けるかも!?

投稿: カッパ | 2012.01.20 15:22

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